氏神様がお伊勢様(伊勢神社・神明神社・天照御祖神社)の場合、ご祭神が「天照皇大神」ですから、伊勢神宮と氏神様のお札を両方ともおまつりすると同じ神様のお札をわさわざ重複しておまつりする事になってしまうとお考えになるかもしれません。「どっちかがあれば十分だろう」と思ってしまうのも当然ではないでしょうか。
でも、同じお名前の神様でもその「お働き」は全く異なります。 あなたの家庭や職場、地域を直接お守りくださるのが氏神様、日本の国土や日本人全体をお守りくださるのが伊勢神宮です。それに加えて氏神様はご祭神として名前が入っていなくとも皆さんの遠い祖先の「みたま」がいらっしゃる所とされています。
ご神霊には様々な力が特化した状態があります。同じ「お伊勢様」でも皆さんの遠い祖先の「みたま」と一緒になって地域とあなたを直接お守りする力が強くなった状態が、氏神様の「お伊勢様」という事になるのです。
これはちょうど、全国に支店のある商事会社のようなもので、同じ○○商事株式会社でも本社と各地の支店では取り扱う品が変わってきます。北海道の支店と沖縄の支店では、当然売れる物が違ってくるのは当たり前ですし、本店には無い地方独特の物があります。かたや、本店では支店で取り扱えない高価な物や珍しい物も扱っています。
このように「お働き」が異なるので、どちらもおまつりしなくてはなりません。国の平和と繁栄は直接、地方や個人にまで影響してくる事ですから、伊勢神宮を「ないがしろ」にしてはいけません。
|
|
|